北陸新幹線の今とこれから
■執筆者 北陸地域本部長 大場圭介
■執筆日 2015年3月3日
1月中頃あたりから、例年以上に観光客のお客様を多く見受けられます。
金沢市にある近江町市場では、週末となると海鮮丼や回転寿司の専門店には、15時をすぎても人が列を成し、金沢駅のお土産売り場のレジにも列が出来ることもあります。
北陸新幹線の開通を前に、観光しておこうと思う観光客のお客様を目にすると、とてもわくわくし嬉しい気持ちと同時に、開通後はどうなるのだろうと不安な気持ちも感じます。
北陸新幹線が開通し沢山のお客様が来て頂く今、準備は本当に万全か。それはハード面だけではなくソフト面においても、再度チェックしないといけないと感じました。
現状は、すでに11月までは、週末のホテル予約が取りづらいという話しや、「のどぐろ」の金額が跳ね上がっているなど。
また、ストロー現象や、仕事が東京へ流れるという話しが聞こえたり、逆にビジネスチャンスと捉える方もいて、皆さま悲喜交々です。
北陸新幹線では金沢駅から東京駅まで2時間28分。長野駅まで1時間5分で到着します。金沢から長野へは、今まで車で3時間30分かかりましたので、とても近くなります。また、金沢・東京間の最終便が、上りも下りも21時台にあるのが、今後の出張のスタイルを変えることでしょう。
先日、北陸新幹線 試乗会の業務をさせて頂いている時、関係者の方に、「石川県では100年に一度の大きな出来事だと言われています。それに関係するイベントに携われて、とても光栄です。」とお話しをしますと、「7年後は敦賀駅まで開業です。7年なんてすぐですよ。その時はまたよろしくお願いします。」と言われました。
その時、ハッとしました。これからの石川県・北陸地域の「立ち位置」や「あり方」を考えていかなければならいと感じました。7年後には通過駅になる金沢駅は、いったいどのような戦略を持って7年後を向かえなければならないか。同業界や行政の考え方もお聞きしながら、地域一体となって考えていきたいと思います。
石川県人は「能登はやさしや、土までも」と言う言葉があるように、とても優しい性格だと言われています。が、逆に内向的でコミュニケーションが少し下手だとも言われます。
観光や旅行では、名勝やおいしい料理もそうですが、そこで出会った人や出来事が、印象を大きく左右すると思います。
県民市民が、温かい気持ちでビジネスや観光客のお客様をお迎えする気持ちを忘れずに、地域を挙げて「おもてなし」に取り組まないと行けないと考えます。
何はともあれ、多くのお客様に来て頂くことを期待します!